
愛知県第14区総支部と共催でタウンミーティングを開催いたしました。政権交代後の民主党政権への期待や不満思いや希望を多くの皆さんから聞くことができました。
党員の皆さんと有意義な時間を過ごすことができました。子供手当て、高速道路無料化等、マニフェストとして国民の皆様と約束をさせて頂いた項目を如何にして実行していくか。様々なご意見の中に参考となるものも多くありました。これからも多くのタウンミーティングを開催してまいりたいと思います。

平成22年11月17日(水)
■大山委員
民主党・無所属クラブの大山昌宏でございます。
まず初めに、本日、質問の機会を与えてくださいまして、感謝を申し上げます。
さて、憲法二十五条には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定されておりますが、本法案は、国民が美術品を鑑賞する機会の拡大に資する、そういった点からも大変意義のあるものだと思います。
早速質問に入らせていただきますが、このような美術品の国家補償制度が制定されるということは、我が国にとって全く初めてのことであるというふうにお伺いしております。そこで、まずは、この法案の背景そして必要性を教えていただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。
■高木国務大臣
大山委員にお答えいたします。
先ほど提案理由の中でも申し上げましたように、すぐれた芸術作品に接する機会を拡大をする。私も最近、方々の博物館や美術館等を訪問する機会がありますが、これらのすぐれた作品を見るにつけ、その奥ゆかしさ、そしてまたすばらしさ、何か私どもに力を与えてくれるような感動を覚えるものでございます。そのことが、いわゆる創造性の涵養やあるいは創造的人材の育成に大いに役に立っておる。特に、子供たちを含めて、文化芸術立国にふさわしい我が国のこの制度の導入は必要不可欠だろう、このように思っております。
同時に、最近、美術品の評価額の上昇、そして、テロとかあるいはまた自然災害によって、保険料率の上昇、そして展覧会の美術品の保険料がかなり高騰しておる。そういうことによって展覧会が廃止をされたり、あるいはまた縮小されたり、そういう事態も生じておることは御承知のとおりでございます。
諸外国におきましても、これらの状況の中で、G8諸国においても日本とロシアを除くすべての国々が、あるいは欧州諸国においても美術品の国家補償制度が導入されておりまして、私どもとしましても、各方面からの提言あるいは国会でのさまざまな御意見を踏まえて、このたび、国際レベルの展覧会あるいは地方巡回型の展覧会、こういったものがより多く開催できますように、この制度の導入が必要である、このように考えた中での御提案でございます。
■大山委員
大臣の御私見を交えられての大変わかりやすい形での御説明、ありがとうございました。
さて、そこで、今大臣からお話しありました状況、つまり、テロや自然災害の影響、そして美術品評価額の高騰などは、これは世界じゅうのどこでも同じことだと思います。
そして、今お話しの中でありましたように、G8諸国などでもそういった美術品の補償に関する取り組みをされているということでしたが、世界の国々においての美術品補償制度の導入の進捗状況を、もう少し具体的に、わかる範囲で教えていただければと思います。
■笹木副大臣
お答えをします。
今大臣の方からお話しありましたが、さらに、EUの加盟国二十七カ国の中でも、大体六割、十六カ国がもう既に加入をしております。
それで、中のいろいろなバリエーションはありますが、例えばアメリカとかイギリスでは、国立とそして公立、私立、両方の美術館を対象にしている。一定の主催者負担額を設けて、それを超える損害について政府が補償することにしているということです。例えばほかでいいますと、フランスとかドイツでは国立の美術館のみを対象にしています。フランスは、アメリカと同様に、一定の主催者負担額を設けている。その先超える部分についてだけ補償をするという形。ドイツは、損害の全額を政府が負担すること。そういうふうになっています。
いろいろなこういった違いはありますが、この美術品の政府補償制度というのは、G8では、先ほど大臣が述べられたとおり。それで、EUの中でも約六割の国が導入している。国が損害を補償するというその信用力、これによって展覧会の開催とか国際交流における信用力を増している、そういう効果もあると感じております。
■大山委員
ありがとうございます。
今の御説明を通して、海外においても美術品に対する補償制度というものが有効なものであるというふうに認識されているのではないかと、このように理解させていただきました。
そして、このような制度を導入した場合、どのような好ましい効果が生じ得るのでしょうか。具体的に御答弁いただければと思います。
■笹木副大臣
お答えをします。
先ほど大臣の答弁の中でもお話しありましたが、まず保険料率が上がっている、そこでいろいろな弊害が出ているということです。
例えば、これは経済的な面だけでいいますと、この保険料率だけで言いますと、二〇〇〇年の段階では、保険料率は〇・〇一%が世界の大体平均でした。二〇〇八年で言うと、これが〇・二五%になっています。
実際にいろいろな例、例えば、負担が非常に大きくなったということで大規模な展覧会の開催を断念した例も日本ではあるわけですが、その場合、結構大きなもので一千億円の規模の展覧会を予定をした、あるいは海外の美術館からそういう打診があった。それで、保険料率が〇・〇一から〇・二五にふえたことで一億円から二億五千万円になっている。要は、負担が一億五千万円ふえるということですね。具体的な固有名は出しませんが、それで断念している例があります。断念まで行かなくても、今言った事情から、規模を縮小するとか、あるいは、出品数あるいはその質をいろいろ縮小する、そうしたことは当然今まで起こっているということです。
こうしたことを避けることができるだろう。借り受ける美術品の質や量の充実、これができるということです。
二〇〇八年のピカソ展の作品数は、これは日本のものですが、百七十点ほどでした。それで、国家補償を活用したスペインでは、同様のもの、四百点の展示があった、こんなこともよく例に挙げられたりします。
あと、先ほどの大臣の御答弁の中にもありました。一般的に収益を生みやすいのは、人がたくさん入る、人気がある美術展だということなんですが、ややもすると、首都圏での、しかもその展示の内容も、大体これを出せば必ず集まるというような、そういうものに偏るおそれがないとは言い切れません。地方での展覧会とか、そういったものとは違うものも含めて展覧会が可能になるんじゃないか。人気ジャンルとか作家に偏らない、そうした企画もさらに実現が可能になるだろうということです。
さらに、これは期待ですが、小中学校生の鑑賞機会の充実、そういうようなものを配慮ということ、そんなことを促していくこともできるんじゃないか、そういうふうに思っております。
さらに、各館の企画とか運営、その幅も広がっていくこと、そうしたことも期待できるんじゃないかと、そう思っております。
■大山委員
ありがとうございます。
テロ、自然災害等によるそういった背景もあっての美術品そのもの自体の高騰、そして、それに伴う保険料率の上昇等がその背景にあるということを理解させていただきました。
ここで少し、個別の条文についてお伺いしたいと思います。
まず、第二条第一号の「美術品」についてでございますが、一口に美術品と申しましても、さまざまなものがあると思います。ここで言う「美術品」がどういったものを指すのか、その定義を教えてください。
■笹木副大臣
この法案の第二条の第一号で一応定義が書かれておりますが、「絵画、彫刻、工芸品その他の有形の文化的所産である動産」というふうに定義がされています。展覧会に出品される美術品を広く対象としております。
法案においては明示されておりませんが、文化財保護法に言う書跡、典籍、古文書、こういうようなものも対象となる、美術品に含まれるということです。ただし、人の手が全く加わっていない自然の成果物、化石とか動物の骨など、これに全く人の手が加わっていない、こういうようなものは対象に含まれない。
あと、一点訂正をさせていただきます。
先ほどお答えした保険料率のことですが、〇・〇一%が平均だったとお話ししましたが、厳密に言いますと、〇・一の後半が平均だということです。ですから、一億数千万負担がふえている、先ほどの例で言うとということです。
■大山委員
次に、第二条第二号の「展覧会」を行う施設に関しての質問です。
芸術とは、そもそも自由な発想のものであると思いますし、その多様性は、ある意味で一国の成熟度をはかる一つの尺度であるというふうにも考えられます。そうしたことからすると、今回の法案の対象となる展覧会を行う施設も、国の設置するものや民間の設置するもの、そして都市部にあるもの、また地方にあるものなど、多様なものである必要があるのではないかと思います。
そこで、どういった施設がこの法案の対象になるのか、展覧会を行う施設の範囲についてお聞かせいただければと思います。
■笹木副大臣
お答えします。
この対象の施設ですが、広く全国の国民がすぐれた展覧会を観覧できるようにするために、先ほど各国においていろいろな違いがあるとお話ししましたが、今、この法案では、国立の美術館、博物館だけじゃなくて、博物館法に基づく公立、私立、これも含めたものにするということです。登録の博物館や博物館相当施設も対象にしております。
参考までに、国立の美術館、博物館は、東京が四館、関西が四館、九州が一館、合計九館置かれております。博物館法に基づく登録博物館や博物館相当施設は、美術系のものだけで全国におよそ四百五十館存在をしております。
もちろん、これらすべてが対象になるということじゃありませんが、いろいろな基準に従って選定をしていくわけですが、しかし、こうした施設も確実に対象に入っていくようにということで、この法案はそういう方向で今案を出しているということです。
以上です。お答えしました。
■大山委員
ありがとうございました。
本日、限られた時間ということでございますが、貴重な質問時間の中で内容を絞らせていただく中で、この制度の枠組みとなる部分を理解させていただけたと思っております。
冒頭にも申し上げましたが、我が国の憲法に保障されている国民の権利に資する、そういった点においても、文化や芸術の果たす役割は極めて大きなものであるというふうに思います。今回の法案は美術のみに係るものではございますが、それを含めた上で、文化芸術全般について責任を持たれていらっしゃる閣僚として、文化芸術振興にかける高木文部科学大臣の御決意をお伺いしたいというふうに思います。
■高木国務大臣
おっしゃられたとおり、文化芸術が人々を引きつける魅力というのは、これは私が言うまでもなく、大変な、社会に大きな影響を与えるものであります。すなわち、文化力というのが国の力、まさに国力である、そういうことは世界でも今共通した認識になっておると思っております。
また一方で、経済的な観点から見ても、特に観光振興等においても、新たな需要や、また高い付加価値、こういったものも生み出しておりますし、各地の伝統文化、あるいは作品における高い技術、こういったものは大きな価値が出ておると思っております。
特に、我が国の経済社会が閉塞感を強めておりますし、このときこそ、まさに人間性の回復、そういう意味で、文化芸術を国家戦略として振興していくことが私は重要であろう、このように思っております。まさに、ハードからソフト、ヒューマン、こういった考え方のもとで我々は今後とも文化の振興に取り組むことは当然でございまして、文部科学省としましても、文化芸術振興基本法に基づいて新たな基本方針を年度内に策定することを予定しております。
今後とも、文化予算の拡充はもとより、戦略的に取り組んでまいって、そして我が国が、文化の薫り高い、心豊かな社会の実現を目指していきたい、このように決意をいたしております。
■大山委員
今回は、この法案の内容に沿って、海外から国内に美術品を借り入れてくる場合についてお伺いさせていただきましたが、逆に、日本の美術品を海外に貸し出したりすることなどによって利益を得られるといったこと、そういったことも考えられるのではないかというふうに思います。また、海外で日本の文化を紹介することによって、国際親善の一助になるのではないかというふうに思います。
そういった環境を整えるために、例えば、文化庁において日本の美術館や博物館の収蔵品のデータベース化などをして、海外の美術館や博物館などからこんなものを借り受けたいといった注文をとりやすい環境をつくったり、そういうことを考えてもいいのではないかというふうに思います。
国として、海外における日本との相互理解を促進するためにも、積極に海外の美術館に出かけていって、ぜひ貴国で日本の文化の展示会などをやらないか、そういう売り込みなどをしてもいいのかなと思ったりもします。そういったことが実現すれば、個々の美術館にとっての経営にも資するし、また、所蔵する美術品が多くの方の目に触れるそういった機会にもなるのではないかと思います。さらには、日本の文化に対する理解も一層深まるということで、一石三鳥の効果があるのではないかと思います。
日本国内のみならず、日本の芸術文化の海外への普及といったことも視野に入れていただいて、文化振興事業を促進していただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問をこれで終わらせていただきたいと思います。
どうもありがとうございました。